タグ遊びそのよん(仮)メモ

登場人物たち

椅子さん( @stargazergarden )

手袋が好きだ。
とても、好きだ。
本当はもっと好きなものもあるけれど、気持ち悪いって言われたから、誤魔化すようになった。

そんなある日、見かけてしまった。
煙管(きせる)から煙を揺るがせる、艶っぽい女性。
吐き出される紫煙の事よりも、そのほっそりとした指先から目が離せない。

好きだ。
好きなんだ、その色っぽい手が。

空代さん( @aksrtmg )

友人の視線が動いて、止まったのを見た。
追ってみると、煙管(きせる)を燻らせる、妙齢の女性。
指先フェチの友人が、その性癖を隠すのを忘れるほどに。
すらりと伸びた指と、綺麗な形の爪は、確かに婀娜めいているな、と思った。
プカリプカリと紫煙を輪の形にして吐き出す女性は、きっと何かの新しいナノマシンでも摂取しているのだろう。
何せ視線が、定まっていない。
そっと、目深に被った帽子を正した。
視線を観察するのは好きだが、観察されるのは好きではないのだ。

山葵さん( @okizari69 )

まだ露の滴るハーブを摘んだ。
一応、合法なハーブだ。
煙管(きせる)に詰める煙草の材料にしたいのだと聞いている。
どうせ、ナノマシンでも仕込まれるのだろうが、それでも質の良いハーブを選んでしまうのは、僅かに残されたプライドの為せる技か。

振り仰げば空はまだ暗く。
星々に混じって、スペースコロニーが輝いている。
それはまるで、

おっと、余計なことを考えていたようだ。
終わったらハーブティーでも淹れるかと、腰を伸ばした。

麻華 吉乃さん( @asage_yosino )

ぼんやりと、自分が吐き出した煙草の煙を目で追っていた。
嗚呼、今回のナノマシンは、精神抑制系か。
使われている香草が、とても高価なものであるだけに、きっと興奮系の作用を持つナノマシンは合わないと考えられたのだろう。
敏感になった味覚は、今、煙管(きせる)から吸っている煙草に使われている香草、その種類だけでなく、質までをも感じ取る。
……このナノマシン、味覚強化だけで十分じゃなかったのかなぁ。
ナノマシン関係なく、吐息が漏れた。

こんぶ大豆さん( @konbudaizu )

仕入れたハーブをああでもない、こうでもないと組み合わせ、納得のいく香りが出来るまで調合する。
息抜きに始めた、言わば趣味の筈だったが、今では本業よりもこちらで得られる収入の方が多いのは、さてどうしたものか。
廃棄寸前のナノマシンを職場からちょろまかし、改造したそれを仕上げに混ぜ込む。
非合法かもしれないが、廃棄寸前、すなわち自然分解寸前のナノマシンを使っているだけ、自分は良心的な方だと思う。
さて、今日はどんな夢を見せようか。

中波零型(なかみー)さん( @Another_nakanami )

徒然なるままに走らせていた筆を、止めた。
流石に、流石に、設定を盛りすぎたかと思ったのだ。

退廃的な雰囲気の未来ファンタジック世界で、まさかの脱法ナノマシンを麻薬のように扱い、更には高級な天然ハーブの煙草に混ぜられたそれらを、煙管(きせる)で燻らせる美女。
その美女の指先に惹かれてしまった指先フェチの手タレに、友人の探偵が呆れた視線を向けている。

そんなシーンまでを、書いていた。

これ、考えた伏線を全部回収できるかな……。
っていうか、そもそも、完結できるのかな?

弱気になるのを、いつもの持論で捩じ伏せる。

ま、楽しければ良いのさ!

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