月と星の夜に

――闇をたたえた 星月夜
幾万の星々が 見守る中
月の雫の スポットライトが落ちる

舞台に立つのは だぁれ?
廃墟に佇む 影が一つ
旅人は夜空を見上げる
その手にあるのは 愛用の楽器

静寂が支配する夜空に
一筋の音色が流れゆく
拍手をする観客は いないのに
旅人は一心に 楽器を奏でた

旅人を駆り立てたのは 何だったのか
知る者など いる筈もなく
ただ 星と月だけが
地上を優しく 照らしていた


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